高所作業車での、門扉横大ケヤキの樹高調整(剪定)‥‥『大地の再生』手法の試験的導入~作業風景アーカイブ2~
- 誠司 大林
- 2023年10月9日
- 読了時間: 2分

〈高所作業車での作業風景〉
こちらのお宅では、下の写真のように、門扉横のケヤキが2階の屋根よりはるかに高く伸びて、枝先が屋根に届くほどになっていました。
施主さんは、このケヤキを大切にされており、伐りたくはないけれど、倒れたり枝が折れて落下することを心配されて、ご相談いただいたようです。

当初は、これ以降植木屋さんに剪定してもらえるように、写真の①の位置まで切り下げる予定でした。しかし、何度かお話させていただく中で、太い幹の部分で切ると木へのダメージが大きいことを説明させていただいたところ、今回は②の部分まで切り下げ、樹勢の回復を見ながら、数年後に①の位置まで切り下げることになりました。
作業は、断幹(太い幹の部分で切ること。「芯止め」とも言う)に加え、伸びすぎた枝を切り詰めつつ、木へのダメージを最小限にするため、できる限り枝を残すという方針を立てました。そして、周辺道路の交通事情等を勘案して、高所作業車を使用することとしました。また、コストを抑えるため、1日目は17mの高所作業車を使用するものの、2日目は12mの高所作業車で作業することにしました。
‥‥‥‥
残念ながら、作業直後の写真がありません!😢
で、4カ月半後の写真がこちら。
↓

施主さんから、「葉が茂って垂れ下がってきて邪魔なので剪定したいのですが、大丈夫でしょうか?」とご連絡いただき、見に行ったのですが、あまりにも”繁茂”していて、正直、驚きました。
実は、樹高調整作業後、このケヤキの生えている場所を見ていて、思いついたことがありました。このケヤキが生えているのは、玄関先の限られた地面(土)で、周りをコンクリート等で固められてしまっています。矢野智徳さんという方が提唱しておられる『大地の再生』という手法が有効ではないか?と思ったのです。そこで、施主さんにお話しして、試験的に根の周りに点穴と呼ばれる縦穴を何か所か掘り、小枝等を詰めておきました。こうすることによって、地中の詰まった空気が通るようになるということらしいのですが、それが功を奏したかどうかは解りません。ただ、このケヤキは樹高調整という大手術の後、見事な回復力を見せていると思います。
このまま数年、軽い剪定を施しながら経過を見て、次の樹高調整に臨めることでしょう。
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